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お知らせ

司法書士と進める自己破産手続きにおける家計表の作り方

1. 家計表って何?なぜ必要?

家計表とは、毎月の収入と支出を細かく書き出した表です。これは、あなたやご家族が普段どんなふうにお金を使って生活しているのかを示すための大切な資料です。裁判所はこれを見て、「本当に返済が無理なのかどうか」を判断します。

2. 何か月分を作ればいいの?

提出する家計表の期間は、基本的には直近の1〜3か月分が求められます。実際には、裁判所によっても対応が少し異なり、1か月分でよい場合もあれば、3か月分が必要な場合もあります。どのくらいの期間の家計表が必要かは、依頼している司法書士が案内してくれますので、指示に従いましょう。

3. 家計表には何を書くの?

家計表は、大きく「収入」と「支出」の2つの欄に分かれています。

 

◆ 収入として書くもの

– 本人の給料(手取り)

– 配偶者の給料(同居している場合)

– 年金(老齢・障害など)

– 児童手当、養育費、仕送りなど

 

◆ 支出として書くもの

– 家賃や住宅ローン

– 電気・ガス・水道などの光熱費

– 食費(外食も含む)

– 通信費(スマートフォン、インターネット)

– 保険料(生命保険、医療保険など)

– 医療費(病院代、薬代など)

– 教育費(給食費、教材費、塾代など)

– 交通費(電車代、バス代、ガソリン代など)

– 日用品費(洗剤、ティッシュなど)

– 衣服費

– 趣味・娯楽費(外出、習い事など)

– 交際費(プレゼント、お祝いなど)

– その他の特別な支出(冠婚葬祭など)

4. 平均ではなく、月ごとの実額を書く

家計表を作るときにやってしまいがちな間違いが、「3か月分の平均を出して書く」というものです。

たとえば、食費が3か月で25,000円、28,000円、22,000円だったとき、「だいたい25,000円くらい」としてまとめてしまうのはNGです。

家計表は1か月単位で、それぞれの月に実際に使った金額をそのまま記入する必要があります。

生活費は月ごとに変動するのが普通なので、その変化も大切な情報になります。

5. どうやって金額を調べるの?

「1か月でいくら使ったかなんて覚えていない…」という方も多いと思います。でも大丈夫です。以下のような資料を見ながら確認すると、正確に金額を出すことができます。

– 銀行通帳(家賃、光熱費、保険などの引き落とし)

– 現金の支出メモやレシート

– 家計簿(つけている人はそれを活用)

 

通帳を見れば、多くの固定費は確認できますし、現金払いの項目はレシートが参考になります。できる範囲で構いませんので、実際の記録をもとに金額を算出してください。

6. 記入時のポイント

◆ 嘘を書かない

赤字でもかまいません。むしろ、赤字であることこそが「借金が返せない理由」として大切な材料になります。見栄を張って支出を少なく書くよりも、正直にありのままを書くことが重要です。

 

◆ 目立つ支出は理由を添える

もし、ある月だけ支出が大きく増えている項目があれば、簡単にメモを添えると親切です。

たとえば「医療費:35,000円(子どもが入院)」など、理由がわかるようにすると、審査する側も理解しやすくなります。

 

◆ 家族全体の生活費を書く

家計表には、本人だけでなく、同じ家で暮らしている家族全員の収入と支出をまとめて記入します。配偶者が専業主婦(主夫)の場合も、その人にかかる支出は忘れずに入れましょう。

7. できあがったら司法書士に確認してもらう

家計表を書き終えたら、必ず司法書士に見てもらいましょう。不備や記入漏れがあると、手続きがスムーズに進まなくなることがあります。必要に応じて、通帳のコピーなどの資料もあわせて提出します。

まとめ

家計表は、自己破産の手続きを進めるうえでとても大事な書類です。あなたの生活がどんな状態かを、裁判所に伝えるためのものです。

以下のポイントを守れば、しっかりと作ることができます。

 

– 収入と支出を実際に使った金額で記入する

– 平均は使わず、月ごとの実額を書く

– 通帳やレシートを使って正確に調べる

– 嘘を書かず、ありのままを記入

– 家族全体の生活費を記載する

– 裁判所によっては1か月分で足りることもある

 

少し手間はかかりますが、司法書士のサポートを受けながら、一つずつ進めれば大丈夫です。不安なときは遠慮せず相談してください。

 

必要であれば、家計表のひな形(テンプレート)や記入例もご用意できますので、お気軽にお声かけください。