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090金融とは何か

私たちが日常生活を送るなかで、急にお金が必要になることがあります。そんなとき、銀行や消費者金融などからお金を借りるのが一般的です。これらの金融機関は、法律に従って営業しており、貸す側にも借りる側にもルールが定められています。

しかし、「090金融」とは、そうした正式な金融機関ではなく、法律に反してお金を貸す、いわゆる「闇金(やみきん)」の一種です。「090」という言葉は、かつて使われていた携帯電話の番号が090から始まっていたことに由来しています。つまり、「090金融」とは、090から始まる携帯番号を使って営業していた違法な貸金業者を指します。

 

なぜ「090金融」が問題なのか

090金融の一番の問題点は、法律に違反してお金を貸しているということです。日本には「貸金業法(かしきんぎょうほう)」という法律があり、人にお金を貸す場合は、きちんと国や自治体に登録し、一定のルールを守らなければいけません。たとえば、貸せる金額には上限があり、金利(お金を借りるために支払う追加の費用)も決められています。

ところが、090金融はこれらのルールを守りません。たとえば、年に数百パーセントというとんでもない金利で貸し付けを行ったり、返済が遅れた人に対して脅迫や嫌がらせをしたりすることもあります。これにより、借りた人は精神的にも追い詰められ、生活が崩れてしまうケースが少なくありません。

 

どうやって人をだますのか

090金融は、さまざまな方法で人をだまそうとします。たとえば、インターネットの掲示板やSNSで「すぐにお金を貸します」「ブラックでもOK」といった文句で広告を出し、困っている人の弱みに付け込んできます。

通常、銀行や正規の消費者金融では、借りるときに審査があります。これは、借りる人の返済能力を確認し、無理のない借金になるようにするためです。しかし、090金融では「審査なし」「誰でも借りられる」といった甘い言葉で近づいてきます。借りる人にとっては、今すぐお金が必要なので、つい信じてしまうのです。

さらに、090金融は貸すときに契約書も作らない場合が多く、後から「そんな約束はしていない」と言って、無理な取り立てを正当化しようとします。連絡先も携帯電話だけで、住所や事務所の情報は一切明かさないのが特徴です。

 

被害に遭うとどうなるのか

090金融からお金を借りてしまうと、さまざまな問題が発生します。

まず、金利が非常に高いため、すぐに借金がふくらみます。たとえば、1万円を借りても、1週間で2万円、3万円と返済額が跳ね上がるようなケースもあります。返済ができないと、自宅や職場に何度も電話がかかってきたり、家族や友人に連絡されたりすることもあります。中には「払わないと訴える」「警察に言う」などと脅すケースもあります。

また、090金融は最初は小額を貸して信用させ、その後に「追加で貸す」と言ってさらに借金を増やさせることもあります。こうした手口で、借りた人は逃げられなくなり、精神的にも大きなダメージを受けます。

 

なぜ利用してしまうのか

では、なぜこんな危険な業者からお金を借りてしまう人がいるのでしょうか。その背景には、正規の金融機関から借りられない事情があります。たとえば、すでに他の借金が多くて審査に通らない、収入が不安定で銀行に相手にされないなどの理由です。

また、急にお金が必要な場合、冷静な判断ができなくなってしまうこともあります。家賃が払えない、病院代が足りない、家族のためにどうしても現金が必要といった切羽詰まった状況では、少しでも早く借りられる方法を選んでしまうのです。

090金融は、まさにそうした人の心のすきを狙って近づいてきます。だからこそ、被害に遭わないためには、まず「090金融は違法であり、関わってはいけないものだ」という知識を持つことが大切です。

 

司法書士ができること

では、もし090金融と関わってしまったら、誰に助けを求めればよいのでしょうか。ここで重要な役割を果たすのが「司法書士」です。

司法書士とは、法律に関する専門知識を持ち、登記や書類の作成だけでなく、借金問題の相談や対応も行える専門家です。特に、借金の金額が一定以下であれば、裁判所を通さずに直接交渉したり、解決に導いたりすることができます。

たとえば、司法書士は次のような形で助けてくれます。

– 違法な金利を調査し、支払いを止める交渉をする

– 090金融業者からの取り立てをストップさせるための通知を送る

– 借金を減らす、または無効にするための手続きをサポートする

– 必要に応じて裁判所に申し立てる手続きを行う

司法書士に依頼すると、多くの場合、090金融業者からの直接の連絡が止まり、精神的な負担が軽くなる人も多いです。費用についても、法テラスなどの制度を通じて支援を受けられる場合がありますので、まずは相談してみるのが大切です。

 

被害を防ぐには

090金融の被害を防ぐには、まずお金を借りるときは、必ず正規の貸金業者かどうかを確認することが大事です。日本には、正規の業者を一覧にした公的なデータベースがあります。これに登録されていない業者から借りてはいけません。

また、「すぐに貸します」「誰でも借りられます」といった広告には注意しましょう。本当に信頼できる金融機関であれば、こうした言い方はしません。さらに、家族や周りの人に相談することも大切です。一人で抱え込まず、誰かに話すことで冷静な判断ができるようになります。

そして、もし関わってしまった場合は、司法書士や弁護士、消費生活センターなどの専門機関にすぐ相談してください。早ければ早いほど、被害を小さくすることができます。

 

 

まとめ

090金融とは、携帯電話の番号を使って違法にお金を貸す業者のことです。法律を無視し、非常に高い金利や厳しい取り立てで、借りた人を苦しめます。絶対に関わってはいけません。

そして、万が一関わってしまったら、一人で悩まず、司法書士などの専門家に早めに相談することが大切です。法的な手続きや交渉を通して、被害から救われる道は必ずあります。困ったときこそ、正しい知識と冷静な判断、そして信頼できる人への相談が、未来を守る力になります。